風水について考えるブログです.

現代の風水は,非常に複雑な容貌を持っています.
もちろん,古代風水も単純ではありませんが,それなりに筋が通っているように思えます.
中華圏で発生した風水は, 風水であるだけに周囲の地理的環境の影響を受け,変化したようです.
さらに,世俗的な欲求から,多様な要素が付け加わっているようです.

これらを整理してみようという試みです.
 

2010年5月16日日曜日

 
 「学」と「術」で,「風水の基本…不可能」と書いてしまいました.
 しかし,「底流」というか「根本を流れる思想」というのはあります.それは,「気の流れ」です.

 「気」とはなにか,と,いうのを説明するもの難しいですが,これは「学」の本でも,「術」の本でも,一通りの説明がありますので,参照してみてください.ただし,理解できるかどうかは,保証の限りではありません.

 私なりのいい方をすれば,「それは,あらゆるものを動かしているエネルギー」と,でもいうものでしょうか.「人」の場合が典型で,「人の生命は気が凝集したもの.気が凝集すれば生き,拡散すれば死ぬ.」(荘子)というわけですね.

 これは,大地にもアナロジーとして用いられ,大地にも生気が流れていると考えます.

 このあたりまでは,東洋人であれば,何となく理解している世界ですね.
 しかし,これが「術」の世界に入ると,多少混乱を生じます.
 一般的には,大地の生気が流れるルート「龍脈」には,生気が濃密にわだかまる場所「龍穴」があり,この上に,墓・家・町・国をつくると,繁栄するということになっています.

 しかし,いろいろ調べると,「龍脈」に,そのようなものをつくるのはとんでもないという考えもあります.
 なぜかというと,「龍脈」は強いエネルギーの流れですから,その上につくった墓では,死者は安らぐことはできないですし,家や町をつくれば,その強いエネルギーに耐えられるような強い精神・肉体を持っていない者には「災い」でしかないといいます.

 どちらが正しい?

 たぶん,どちらも正しいのでしょう.
 適当な水量を持った川は大地に潤いを与え,豊かな農作物を供給してくれます.しかし,天候の変化により急激に水量を増した河川は,災いでしかありません.
 単に「龍脈」を読み,「龍穴」を探り当てただけでは,幸運が訪れるとは言い切れないのでしょう.
 

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